「私、定時で帰ります」を目指すプロダクトマネージャーの役割

GMOアドマーケティングのK.Mです。

前回の「私、失敗しないので」シリーズは、開発・運用を記載しましたが、
今回は「私、定時で帰ります」シリーズは、役割について書きますね。

プロダクトマネージャーという名刺は、アドテク業界では頂く事が多いのですが、
プロジェクトマネージャーと比べ検索ヒット数は少なく役割も会社により様々です。

プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーの違い

ペパボのプロダクトマネージャーって

弊社もSS/L、GS/GMなど役職名が変わる事もあり、
役職に期待される役割に対し、全ての適性がある人もいないので、
自分がどちらの傾向に適性があるか認識した上で各自調整すれば良いと思います。

役職名は名刺によく記載されますが、第三者が見て格好良い事が本人も会社にとってもプラスに働き、
役割は会社により様々で良くて、わかりやすい事が大事だと思います。

それでは、耳慣れた職種の役割から開発要件に至るまで私なりの解釈を書いていきますね。

■事業サイド
💡 プロデューサー:ゼロから1や、業界初の事を考える人
⇒ビジョンがあり、世の中を良くする仕組みを考え企画する人
⇒映画プロデューサーなど、リソース調達、マーケティング、リリース時期も考える仕事です。

アイディアを実現する為にリソース調達するという意味では来年度予算などの制約がある場合、
制約の範囲で選択と集中を行う。製作費300万円のゾンビ映画「カメラを止めるな」が好例です。

😯 ディレクター :受託案件は顧客要件、自社サービスはプロデューサーの考えを整理整頓する人
⇒プロデューサーとディスカッションし起動修正もできて初めて一人前と言えます。
⇒7割の成功率が予見できれば事業はやるべきだ。の孫さんの名言を意識し、
プロデューサーや、出来る人は自ら考えた事、現場から出た課題について、ユーザーも含めて要件化、対応方法を検討し、開発工数を考慮し、承認を得て、きっと上手く行く理由を現場へ伝え、納得感を得て優先度を決めて進めて開発してもらう仕事です。

「私定時で帰ります」でも 😯 ディレクターが出るシーンが多いですね。

■開発サイド
➡ プロジェクトマネージャー:事業サイドからの依頼を遅延なく進行管理し、人への配慮も行える人
⇒ドラマ「家売るオンナ」の三軒家チーフのように、Go!という必要があるので、ドS気味かも。
⇒一方で、事業サイドが実現する為には人員リソースが必要な為、リソースを失わず気持ち良く働いてもらう為にメンバーのキャリアプランや人への配慮が行える能力も必要となる仕事です。

ドS気味だけでは駄目で、反感を買わずに上手に叱る技術が必要になってきます。
弊社ではメンバーと1 on 1 MTGや、何でも相談会を実施しています。

➡ プロダクトマネージャー:プロダクトが好きで花開く為に状況により何でもやる人(何でも屋)
⇒良いプロダクトができるように、メンバーを適材適所にアサイン
⇒業務を知らない人や、特に製品に興味がない開発メンバーへも製品開発における事業サイドの趣旨や意向を伝える切るのも仕事です。

自分が理解していても難しい事を簡単に説明し、理解してもらう才能はまた別でなかなか難しい事で、
自分の理解(個人プレー)、相手への説明(噛み砕いて説明する力)なので、
自分一人では伝えきる事ができない場合、適切な人にフォローを求める事も必要と思います。

理解度や興味の度合いにより伝える事を変え、人に理解してもらうのは広告と似ていますね。

上記2つのマネージャー職は、上手く連携を取り、
➡ モチベーション維持や、開発に出戻りが発生しない為に意図を明確に伝えたり
➡ 早くリリースできるように無駄な業務が発生しない仕組み作りや効率化したり
➡ いたずらに仕事の邪魔をせず、開発に集中できる環境を作ったり
➡ 毎月の振り返りや、毎週の定例で課題点を出して改善したり
➡ 適度な雑談により、円滑な人間関係を作り、お互いにフォローしやすい環境を作ったり
➡ 優先タスクが期日に間に合うよう業務量を調整したり
➡ 要件に出てきそうな事を実現する為の最新技術を取捨選択し、選択した物の追跡
等、様々な事が求められると思います。これって学校の授業では教えてくれなかった事かもしれないけれど、普段から意識していれば学生生活でも出来る事と思います。

事業サイドとは思惑の相違は当然あるという前提で仕事をするくらいで丁度良いと思います。
それって簡単に開発できちゃうの?意外に時間かかるのですね・・というのは良くある事なので。

★好きこそ物の上手なれ
ドラマ「私定時で帰ります」では、完璧に見える副部長も実は駄目な所が沢山あるんだよ。というシーンが良いですね。能力を生かして好き勝手やっているように見えて実はそうでもない。好きな事以外も仕事しています。
あの人は好き勝手な仕事ばかりやっているように見える人は、好きな仕事が少ないんだと思う。
好きと説明できる仕事を見つけない選択をしている=好き勝手やっているのと変わらないので。

無駄なく効率良く仕事して「私、定時で帰れます」。会社の業績出せてるし、好きな事やってます。(多様化の時代で仕事もプライベートも本人の自由)を目指すには、需要と供給を先読み、自己管理と周りを巻き込む力が必要だなぁと、ドラマを見て思います。

例えば勉強会一つとっても主催者が一方的に内容を決めるのではなく、参加者が期待する需要を集めれば、需要も満たしつつ、一歩先についても供給が行えると思います。

★プロダクトマネージャーの役割について

まなびのめ「心理学的には集団が個人より賢明とは言えない」(大渕憲一先生)(掲載日:2011年7月5日)http://manabinome.com/archives/1953 の記事から引用

「同じくらいの賢さ」の人が五人いたら、議論はしても、最後の決定は一人でした方が間違いが少ないことが、実験や研究から明らかになっています。“三人寄れば文殊の知恵”という言葉がありますが、社会心理学的には大いに疑問です。

  もちろん、情報を集めて分析するには人数が多い方が有利でしょう。しかし決定は別です。合議制による決定は個人の決定に質で劣るだけでなく、責任の所在という点でも問題が大きいのです。

全くその通りだと思うので、得意な人に情報を集め、意思決定する役割を決める事は会社として非常に重要な事と思います。プロダクトを良くする為に決定する事が多々ありますが、 ➡ 関連するプロダクトや部署を含め決定する役割を適材適所にお願いして明確化していく事も大きな役割なのではないか最近思います。