Microsoft Edge 80触ってみた

この記事は GMOアドマーケティング Advent Calendar 2019 12日目の記事です。

お久しぶりです。GMOアドマーケティング GMOSSP開発担当の@KazuakiMです。
今日はEdgeブラウウザについてアドテクに絡めてご紹介します。

こちらの記事が発表された際に話題となりましたが、Microsoft様のEdgeがChromiumプロジェクトベースとなります。 そして記事にある通り、MacOSにもEdgeを提供するという事となりました。

公式サイトにも

すべての人のために Web を便利な場所に

とあり、Macユーザを意識しているのは明らかでしょう。

なお、本記事作成時点(2019-11-19)ではまだ正式リリースがなされていないため、
ベータ版、開発版、カナリア版のバージョンを確認していきます。

Windows10にインストールされているEdgeのバージョンは44.xxxとなりますが、Macにインストールできるバージョンは79.xxx, 80.xxxとなっています。このバージョン数が大幅に増えているのはChromiumプロジェクトからの派生である事が伺えます。

Chromiumプロジェクトの派生である事から脳裏によぎる事といえば、Google様が皆に日々伝えているChrome 80でCookieの仕様が大きく変わるという事でしょうか。このブログ中に

Microsoft は先日、Microsoft Edge 80 より試験運用版としてこのモデルの実装を開始する計画を発表しました

とあります。そのためChromiumプロジェクトベースのEdgeでGMOSSPのCookie(サードパーティCookie)を読むためにはCookieに SameSite=None; Secure を設定する必要がありそうです。

インストール

まずはMacにEdgeをインストールしてみましょう。
途中パスワードを問われるものの特に問題もなくインストールを完了しました。

外観

では、さっそくEdgeを起動してみます。

アイコンなどがスタイリッシュで個人的にはだいぶ良い印象を受けます。次にUserAgentを見てみましょう。

UserAgent

Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_14_6) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/80.0.3952.0 Safari/537.36 Edg/80.0.320.3

一見、Macでアクセスされているという事を除いて、いつも通りのEdgeのように見えます。
Windowsにインストールされている現在のEdgeのUserAgentを確認してみましょう。

Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/70.0.3538.102 Safari/537.36 Edge/18.18362

こちらの一番の違いは現在のEdgeのUserAgentは Edge となっているのに対して、ChromiumプロジェクトベースのEdgeのUserAgentは Edg となっています。
今まではChromeブラウザ用の処理を実装する場合にUserAgentを見て、Edgeを取り除いて残ったChromeに対して、処理を実装してきました。
もし、今後Edge用の実装を行いたい場合には Edg を対象に実装する必要があるでしょう。
Edg といえば、Android版EdgeとiOS版Edgeが似たUserAgentとなっている事を思い出します。

— Android
Mozilla/5.0 (Linux; Android 8.0; Pixel XL Build/OPP3.170518.006) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/58.0.3029.0 Mobile Safari/537.36 EdgA/41.1.35.1

— iOS
Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 10_3_2 like Mac OS X) AppleWebKit/603.2.4 (KHTML, like Gecko) Mobile/14F89 Safari/603.2.4 EdgiOS/41.1.35.1

EdgeはいろいろなUserAgentの上に成り立っているので、ちょっと複雑です。

拡張機能

拡張機能はMicrosoft Storeからインストールできます。今の所そこまで充実しているという印象を受けませんが、Chromiumプロジェクトベースという事でChromeのサポートしているextension APIで作成された拡張機能はストアに登録できる事から増加が期待され、互換性があるFireFoxのWebExtension APIからの移植もあるかもしれません。

デバッグツール

こちらもChromiumプロジェクトベースという事でChromeとほぼ同じようなデザインとなっています。

DRM

Microsoft様のブラウザがChromiumプロジェクトベースになるという事で個人的にはこの話題は外せないと考えています。Microsoft様が開発したDRM技術であるPlayReadyが利用できるのか、
それともGoogle様が買収したDRM技術であるWidevineが利用できるのか。

Macの開発版、カナリア版を確認しましたが、現状はWidevineのみサポートのようです。ただし、海外メディアの記事を読みますとPlayReadyのオプションが表示され、
デュアルサポートが期待できるような記事が目立ちます。DRM技術についてはリリースまでいったん様子見というところでしょうか。

まとめ

今後、EdgeはChromiumプロジェクトベースとなるためChromeと同様の処理を行う事で、
だいたいのケースにおいていい感じに処理してくれるでしょう。
また、Chromeとほぼ同等の使い勝手が期待できる事から新しいブラウザとしての選択肢として期待できます。

明日は、T.Mさんによる「スクラム開発はじめました」です。
引き続き、 GMOアドマーケティング Advent Calendar 2019 をお楽しみください!

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