はじめに
はじめまして!GMOアドマーケティング(以後GMO-AM)21年度新卒のY-Kと申します。
入社する前、大学院ではニューラルネットワークを用いた雑談対話システムの応答の質を向上させる方法について研究をしていました。その後、広告や記事のレコメンデーションに興味を持ち、GMO-AMに入社しました。
機械学習関連の研究ばかりを行なってエンジニアとしての開発経験が不足していた私なのですが、GMO-AMの研修が 充実していたおかげで、研修を終える頃にはエンジニアとしての基礎がしっかりと身についていました。
今回は、その新卒研修について、GMOインターネットグループが誇る研修プログラム「GTB」に重点をおきながら紹介していきたいと思います。
目次
- 研修スケジュールについて
- 全体研修
- GMO-AMエンジニア研修
- GTB
- OJT
- 研修を振り返って
1. 研修スケジュールについて
新卒研修期間は4月〜6月の3ヶ月間となっており、スケジュールは以下の通りです。 ※上記画像は当社が作成したもの- 4月 1日 ~ 4月15日:全体研修
- 4月 16日 ~ 5月 5日:GMO-AMエンジニア研修
- 5月 6日 ~ 5月28日:GTB
- 5月31日 ~ 6月30日:OJT
前年とほぼ同じような日程であり、各研修はリモートで行われました。
前年度の詳しい新卒研修の日程や内容については過去に記事が存在するのでそちらをご参照ください。
2. 全体研修
前半の期間(4/1~4/8)はGMOインターネットグループ全体、後半の期間はGMOアドパートナーズ全体で研修を受けました。内容としては、会社の歴史やビジネスマナー、自己分析、グループワークなど、自社に関する知識やこれから社会の一員として働いていくために必要な心構えなどを学びました。
3. GMO-AMエンジニア研修
この研修では、TAXELチームに仮配属させていただきました。TAXELは国内唯一のSSP機能を搭載したレコメンドウィジェットのことであり、広告や記事のレコメンデーションに興味を持ちGMO-AMに入社した私に最適なチームでした。
研修では以下の2冊を使用しながら、Javaの勉強やJavaを使ったWebアプリケーションの作成を行いました。
4. GTB
4.1 内容
※上記画像は当社が作成したものGTBとは、GMO Technology Bootcampの略であり、GMOインターネットグループ新卒のエンジニアとデザイナーの技術力向上・適性判断を目的とした研修プログラムとなっています。
今年も、昨年同様に5月のほとんどを使って、リモートでの研修が行われました。
研修の内容は多岐に渡り、それぞれの分野に対してGMOインターネットグループの各社のパートナーを講師としてお呼びし、講義をしていただきました。
- インターネットの歴史
- コーディング基礎
- プログラミング基礎
- Git研修
- DB設計
- Webサーバ
- Webアプリフレームワーク
- コーディング/UI設計
- セキュリティ基礎
- 構成管理
- ブランディング
- UX基礎
4.2 Webアプリフレームワーク
GTBの講義の中で、私が最も印象に残ったものがWebアプリフレームワークでした。こちらの講義は、1日目はWebアプリに関する座学を受け、2日目はLaravelを使ってCRUD機能付きWebアプリを作ってみるというものでした。
全講義の中で最長の約2日間に及ぶ講義というのも印象に残っているのですが、Webフレームワークに初めて触れて便利さに感動したこととGNO-AMエンジニア研修の内容と繋がり、Webアプリに対する理解度が一気に上がって成長を一番実感した点が印象に残っています。
4.3 チーム開発
GTBの中でこの部分が最も印象に残っているのと同時に、この部分がGTBの一番大きな魅力だと私は思います。GTBの最後は、これまで学んだことの集大成として、3日間ほどでWebアプリケーションを作成し、発表するチーム開発の期間がありました。1チーム約5人、合計8チームで開発と発表を行い、上位3チームは先日行われたGMO Developers Dayで華々しく発表することができることとなっていました。
私のチームはエンジニア4人とデザイナー1人のチームとなっていて、チーム全員Webアプリケーション開発未経験・チーム開発未経験ながらも、GMO Developers Dayでの発表を目指し、全力で取り組みました。
そして、私のチームが作ったものがこちらになります!
※上記画像は当社が作成したもの
GMOインターネットグループパートナー向け匿名音声チャットアプリ「anone」を開発しました。
匿名(Anonymous) と話かける時の言葉「あのね」が名前の由来となっています。
このアプリは、コロナ禍で減ったコミュニケーション機会の提供というものを目的に開発しました。
大きな特徴としては、匿名で複数人と会話し、終了時に会話相手が誰であったかを知ることができる点が挙げられます。
匿名状態で年齢・役職といったものを曖昧にすることで、参加者の誰もが気兼ねなく話したい内容について意気揚々と雑談できる場の提供を行うことができます!
以下はアプリを使っている様子となります。
操作自体はとても単純です。anoneを起動し、自分の所属会社と名前を入力することで、上限4人のルームにランダムに割り振られます。ルームに入室すると自分のあだ名(動物名)と既に参加している人のあだ名が確認でき、雑談を行います。
※上記画像は当社が作成したもの
雑談を楽しみ、ルームを退出後、各あだ名に対してそれが誰であったのか確認するといったものになっています。 ※上記画像は当社が作成したもの
使った技術は以下になります。
- Figma
- GitHub
- SkyWay
- ConoHa
今年は、どのチームもWebアプリやプレゼンの質がとても高く、順位は4位という悔しい結果となったのですが、開発未経験だらけのチームでも、経験者が混じったチームなどと良い争いを行うことができたという客観的事実が、自分の成長を実感できる指標にもなりました。
開発期間が短く、声で身バレしてしまう恐れをなくすためのボイスチェンジ機能や円滑に雑談できるようにするためのお題提示機能などの色々やりたことはあったのですが、手が回らなかったところが心残りです。
このチーム開発の期間で、開発における一連の流れを体験できたり、チーム開発を行う上で必要となるツールに触れることができたり、開発を行なっていくうちに今まで点同士だった知識が繋がり理解が深まったりと、開発期間が3日と短いながらも、とても大きく成長することができたと感じました。
右も左もわからなかったエンジニア達が研修を終える頃には質の高い1つのWebアプリを作ることができるようになるという部分がGTBが持つ大きな魅力のように感じます。
4.4 GTBを通して
GTB全体を通して感じたことは以下になります。- さまざまな技術や知識を身につけ、エンジニアとして大きく成長することができた。
- 各社のパートナーが講師であったので、講義を受けつつ、将来のエンジニア像や自分の成長過程を具体的に想像できた。
- チーム開発において、各々が自分のできることを理解し役割分担することの難しさ。
- 限られた時間の中で、アプリ本来の目的を失わないようにしつつ、実装する要素を取捨選択する難しさ。
5. OJT
この研修は、GMO-AMエンジニア研修同様、TAXELチームに仮配属させていただき、先ほど紹介した2冊の本を用いた学習に加え、TAXELの実際のタスクにチャレンジしました。GTBのおかげで知識や技術力が大きく向上したためか、以前と似た内容の作業を行っても、見えてくる景色が全く異なり驚きました。
実装手順を明確化したり、可読性の高いコードの書き方を意識したりするようになり、1人ではなくチームで開発していくという意識を持って開発に取り組めるようになりました。
6. 研修を振り返って
入社する前は、「自分は本当にうまくやっていけるのだろうか」という不安があったのですが、研修を段階的に踏んでいくうちに、そんな不安は吹き飛び、ただの大学院生からエンジニアとして働く社会人へと大きく成長することができました。今は研修も終わり、TAXELチームに配属させていただき、実際に現場で働いているのですが、これまで得た知識と経験、これから得る知識と経験を全て大切にして立派なエンジニアとなれるよう引き続き頑張っって行きたいと思います。
また、就職活動からGTBを終えるまでの心境についてはこちらの記事で紹介されているので、よろしければそちらもご覧いただければと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。