自律組織へ、エンジニア360度評価の紹介

この記事は GMOアドマーケティング Advent Calendar 2021 1日目の記事です。

はじめに

こんにちは、
GMOアドマーケティング 開発本部 本部長のクリスです。

開発本部では、半期ごとの目標設定・評価にあわせてエンジニア360度評価を実施しています。
今回はその導入背景、内容について皆さんと共有していきたいと思います。

導入背景

もともと会社全体では、会社の行動規範に則って、部署横断で匿名、点数のみ、コメントなしという形式で360度評価を実施しています。
部署横断のおかげで開発メンバー同士だけではなく、仕事に関わる事業部のメンバーからも評価をもらえるのはよかったという声がある一方、匿名とコメントなしの仕組みのために、FBされるのは点数だけで、具体的に何がよかったか悪かったか、なかなか実感が湧かないという声が多くありました。

せっかくやるなら、もっと納得感が高い、自分自身の行動の振り返りにも繋がるようなものにしたいという思いから、エンジニアに特化した360度評価の設計と導入に移りました。
メンバーの意見も反映できるようにしたいため、以下のような流れで半年をかけて導入となりました。
時間がかかりましたが、認識のすり合わせができて、結果としてよかったと思っています。
  1. メンバーへ個別ヒアリング
  2. 草案の作成
  3. マネージャー陣で議論、草案の修正
  4. 全体説明、Q&A
  5. 内容の微調整
  6. 導入開始

実施内容

2020年上半期から導入開始し、改善を重ねた結果、現在は以下のように実施しています。

実施目的

  • 目標設定に反映されてない成果、行動について自己アピールできる
  • 上司から把握が難しい成果、行動について同僚から評価をうけることが可能
  • 自己評価と他者評価の比較により気付きが増え、行動の改善に繋がる

アンケート

実施はGoogleフォームを利用しています。
実施する前には、メンバーに半年間の自己アピールポイントをまとめてGoogleドライブに提出してもらい、誰でも見られるようにしています。

仕組みのポイントについていくつかをピックアップして紹介します。
  1. エンジニア像(行動指針)に則って実施される
    このエンジニア像は現場のエンジニアよりボトムアップで作れらたものです。
    より具体的で評価しやすいように、エンジニア像の各項目には具体例を追加しました。
    具体例は組織の目指す方向性、目下の課題に合わせて実施する度に調整します。
  2. 評価のウェイトの5%として人事評価へ反映される
    具体的に個人の平均点(他人評価のみ)から偏差値を算出し、偏差値から評価点数に変換します。
    評価に直接に反映せず、参考として実施されるものは多くありますが、評価へ反映されることによって、より真剣に取り組んでもらいたいと考えています。
    もちろん、行動の改善に繋がることが目的ですので、偏差値が低くてもマイナス評価にならないように設計しています。
  3. 実名でのフィードバック
    実施結果は実名、コメント付きでFBされます。サンプルはこちらです。
    次の行動に繋がるように、必ず1on1などの場を使ってマネージャーとの振り返りを実施します。
    また、振り返りは口頭だけではなく、形に残せるようにフォーマットを用意して記録もしています。

最後に

360度評価の実施目的を達成するには仕組みが大事ですが、運用はより重要だと思います。

愛を込めて相手の成長に繋がる建設的なFBがしやすい雰囲気作り、
実施に関わっている一人ひとりはやらされるのではなく、積極的に取り組めるように、
何よりも結果として、個人と組織の成長を実感できるように、などなど

日々試行錯誤しながら運用していきたいと思います。

そうすることで、自律的な組織に少しずつ近づけていけると信じています。

いかがでしたか?
ご参考になれば幸いです。
機会があればまたこのブログを通じてエンジニア組織の仕組み作りについて皆さんと共有できればと思います。

明日はzakisanbaimanさんによる「Cloud Functionsのタイムアウトについて」です。
引き続き、GMOアドマーケティング Advent Calendar 2021 をお楽しみください!

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