インフラを担当しているGMOアドマーケティングのK.Aです。
前回からの続きとなります。前回の記事は下記より参照下さい。
https://techblog.gmo-ap.jp/2021/11/30/windows11no1/
CPUの選定
まず選ぶべきはCPU。CPUが決まればその他のデバイスの仕様もほぼ決まります。今ならAMDかなと考えていましたが、11月4日に第12世代Core iシリーズ(開発コード名:Alder Lake-S)が発売されました。
どうもこれがAMDのRyzenに対抗できるポテンシャルがあると評価する声も多く非常に気になる存在です。
ですが11/12頃は、流通量がまだ十分ではなく入手するにも一苦労だったのですが、現在では流通量ではIntelの方が多くなっており価格もだんだんと値下がりし始めたので、M/Bやメモリを含めた価格が安くなると、コストパフォーマンスにも優れるようになりそうです。
なので、今回は入手のしやすさや製品の幅を考慮し、AMDのRyzenを選択する事にしました。
3/30現在、価格.com で売れ筋ランキングを見たところ、TOP5は以下の商品でした。
せっかくなので前回価格調査した11/12からの変動も記載しました。
https://kakaku.com/pc/cpu_amd/ranking_V058/
2021/11/12 | 2022/03/30 | ||||
1位 | Ryzen 5 5600X BOX | 最安値 ¥36,980 | → | Ryzen 5 5600X BOX | 最安値 ¥30,191 |
2位 | Ryzen 7 5800X BOX | 最安値 ¥49,800 | → | Ryzen 5 5600G BOX | 最安値 ¥27,820 |
3位 | Ryzen 5 5600G BOX | 最安値 ¥33,880 | → | Ryzen 9 5900X BOX | 最安値 ¥56,190 |
4位 | Ryzen 9 5900X BOX | 最安値 ¥68,980 | → | Ryzen 9 5900X BOX | 最安値 ¥56,190 |
5位 | Ryzen 9 5950X BOX | 最安値 ¥68,980 | → | Ryzen 9 5950X BOX | 最安値 ¥76,823 |
約半年経過しても Ryzen 5 5600X が依然高い人気のようです。
時間経過と共に価格が下がってきたせいか、Ryzen 7 5800X はランキング6位でした。
かわりに上位に挙がってきたのがハイスペックの Ryzen 9 5900X で、半年で¥13,000安となり、コストパフォーマンスも高くなってきました。
5600X が6コア12スレッド、基本クロックは3.7GHzで最大ブーストクロックは4.6GHz、TDPは65W。
5900X が12コア24スレッド、基本クロックは3.7GHzで最大ブーストクロックは4.8GHz、TDPは105W。
コストパフォーマンスの 5600X か、パフォーマンスの 5900X かのどちらかで人気が分かれるようで、市場ではコストパフォーマンスの高い製品が人気のようです。その価格は約 ¥16,000 でした。
確かに ¥16,000 あれば8GB×2枚のメモリが購入できるので、CPUと一緒にメモリがついてくると考えるとコストパフォーマンスが高そうです。
CPUは人気No.1の 5600X に決定したいと思います。
マザーボード(M/B)の選定
CPUが決まればM/Bも半分は決まったようなもの。CPUの形状に合わせたM/Bから選ぶしかないのです。今回選択した Ryzen 5 5600X は SocketAM4 といった規格のCPUソケットに対応しているので、SocketAM4対応のM/Bの中から選択します。
他にユーザーが意識するべきところは物理的なサイズ(フォームファクタ)と各デバイスを接続するインターフェースぐらいで、重要なのは以下の3点です。
- M/Bを収めるPCケースに合ったフォームファクタ
- グラフィックボートを搭載するPCI-Express
- ディスクを搭載するSerialATA、M.2
基本的にはPCケース側もM/Bのフォームファクタに対応している製品を選択する必要があります。
加えてCPUやGPUを冷却する為にもPCケース内のエアフローが重視されている近年では、配線の取り回しもM/Bを決定する上で重要なファクタと言えると思います。
今回は、MicroATX に対応したM/Bに限定したいと思います。
これは筆者が所持しているPCケース(SilverStone Technology製 SG02-F)を再利用して、その費用を別に回したいのが理由です。
高解像度で高速に描画するには高性能なグラフィックボードが必要ですが、そのグラフィックボードの性能を限界まで使うならM/Bに搭載されている PCI-Express の規格についても十分な注意が必要です。
また、将来的にグラフィックボードを交換した場合を考慮するなら、上位互換となる規格を搭載するモデルを選択しておくことも必要かも知れません。
最近は高速なM.2対応のSSDをM/B上に搭載するのが主流のようです。
ただHDDの方が1GBあたりの単価をSSDと比較した場合、圧倒的にコストパフォーマンスが高いので、起動用のディスクにSSD、データ保存用に別のディスクを追加するといった構成でも十分かと思います。
今回M/Bを選択するにあたり価格.comで下記の3つの検索条件を設定して、これを売れ筋ランキングの高い順にソートして検索しました。
- チップセット(AMD):B550
- CPUソケット(AMD):SocketAM4
- フォームファクタ:MicroATX
見事に、ローエンド、エントリー、ハイエンドがラインナップされました。
高いには高いなりの理由があります。
4位のMSIの製品と5位のASUSの製品には無線LANが搭載されており、有線LANも2.5Gbpsに対応しています。
また上位3製品とは違い、M.2に搭載できるSSDの規格に複数対応している点も違います。
TOP3は全て ASRock の製品です。
スペックの違いを細かくみるとSATAの接続端子の数や、USBコネクタの数や対応している形状などです。
取り分け1位の製品を見ると、有線LANが2.5Gbps対応となっており、ハイエンドの製品にも見劣りしていないのが人気の理由かも。ひょっとすると「Polychrome SYNC」というLEDコントロール機能が搭載されているのも人気の理由なのかもしれません。
ただ3位の製品とのスペック表上の差は非常にわずかのようで、約¥2,000で有線LANが2.5Gbps対応になるかどうかです(正確にはVRMフェーズ数の違いもありますがここでは気に留めません)。
既にネットワークが2.5Gbps対応になっているのであれば、1位の「ASRock B550M Steel Legend」で決まりでしょう。1Gbpsで十分という方には3位の「ASRock B550M Pro4」で良いと思います。
筆者の自宅はというと、インターネット回線を含め1Gbpsにしか対応していないので、今回は3位の「ASRock B550M Pro4」を選択にします。
今回はここまでとし、次回はグラフィックボードを選びたいと思います。